京鹿子娘道成寺
更新日:2004.11.24
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久しく失われていた道成寺の釣り鐘が再興された、その鏡供養の日、白拍子が現れ、舞を舞ううちに亡霊の本性を現し、かつて恋しい男との仲を隔てた鐘に再び祟りをなそうとする.......
有名な「安珍・清姫」の伝説をもとにした筋立ては女の亡霊が白拍子の姿で現れると言う演出により芸能化され、18世紀から連綿と歌舞伎の世界で踊り続けられています。踊りはまず能の面影を思わせる乱拍子から急の舞、中啓の舞で始まり、歌舞伎のテクニックの総浚えといえる、手踊り、鞠唄、花笠踊り、手拭い、鞨鼓、鈴太鼓などの舞が続きます。こうした一連の踊りの中から、恋する女の百姿百態を舞踊の形に託して描き尽くした華麗な芸尽くしを感じとって頂ければ何よりかと存じます。