鷺娘 (さぎむすめ)
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長唄。作詞:不詳、作曲:富士田吉次・杵屋忠次郎。初演:宝暦二年(江戸・市村座)
道ならぬ恋をした鷺の精が、傘を差した白無垢の娘の姿となって現れ、恋に思い悩む様子を踊ります。やがて鷺の精は一瞬にして町娘の姿へと変じ幸せな恋の思い出を華やかに見せたのち、再び鷺の精の姿となり地獄の責め苦に苛まれ、翼を羽ばたかせながらの激しい踊りとなります。変化に富んだ構成と、引き抜きなどを含め6枚のお衣装を着替えるなど、歌舞伎舞踊ならではの技巧がふんだんに用いられ、歌舞伎女方が演じる舞踊の代表曲のひとつです。
「第92回女流名家舞踊大会」(国立劇場大劇場、主催:東京新聞 平成29年2月11日)にてご披露いたしました。
ここしばらく共演者を得て舞台を務めてまいりましたが、芸歴60年の区切りを迎え、一念発起して以前より念願であった本曲を選びました。このところ立役ばかりを続けてまいりましたが、今回はがらりと趣向を変えて女形の代表曲である鷺娘に挑戦させていただくことにいたしました。
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