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片頭痛薬は本当に効くのか? *Newton Doctor「ドクターアドバイス」に記載したものを転載しました *これは、院内配布されたものを掲載しています |
Vol. 008 2002.10.11発行 編集人:目々澤肇 禁無断転載 |
昨年8月、片頭痛治療内服薬としてsumatriptan(商品名イミグラン)とzolumitriptan(ゾーミッグ)が発売されました。これらの薬剤は当初、頭痛をもつすべての患者さんの福音となるはずでしたが、現実はそううまくいくわけではありませんでした。
●原因として考えられること
1)薬剤の投与を行う上で、本当の片頭痛以外の患者さんに投与されたこと
2)薬剤との相性が見られること
3)片頭痛と考えられていた患者さんが緊張型頭痛との混合型頭痛であったこと
●画像診断の重要性
片頭痛と見られる症例の中には脳血管に異常があった症例もあり、慎重な問診だけでなく適切な画像診断検査も必要です。また、頭痛性疾患においては、「脳に異常がない」という事実の確認もいくばくかの治療効果を有することもあります。
●薬剤との相性
上記の2剤の他、本年発売されたeletriptan(レルパックス)も含め、トリプタン剤は「すべて同じ」ではなく、「誰にでも効く」わけでもないため、充分な効果の見られる薬剤が見つかるまで
トライしてみる必要があります。少なくとも最初の1剤で効果が見られなかった場合、市販されている3種類のうち残り2種類を順に試すことは価値があります。また、症状の重さによっては注射薬に頼ることも選択肢に入れるべきだと思います。
●頭痛と頭痛の間の治療も必要です
トリプタン剤の服用が効果を認めるものの次第に服用回数が増すような場合は、間歇期の治療(塩酸ロメリジン・葛根湯など)の併用も重要です。
●緊張性頭痛との合併には
混合性頭痛の場合には患者さん自身でトリプタン剤と通常の鎮痛薬(アセトアミノフェン等)を選択使用するという治療を選択することも視点に入れた指導が必要です。
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