Forbes 2004年6月号掲載
「長嶋監督を突然襲った脳梗塞」
長嶋監督の脳梗塞のニュースは一大事でした。昔から「巨人ファンと言うよりは長嶋ファン」だったため、報道で入院先が他のどこでもなく内山真一郎先生のおられる女子医大病院だったことにほっと胸をなで下ろしました。
病院への到着時間が心原性脳塞栓症のgolden
timeといわれる3時間を優に超えていたこともあり、比較的穏やかな治療が選択されとものとみえ、マヒは残ったものの生命に危険が及ぶこともなく現在リハビリテーションに励まれておられる様子は、ウチのカミさんも国内某所でお見かけしております。これからは、1日も早いファンの前への再登場が望まれます。どうぞお大事に。
今年3月、「長嶋監督、脳梗塞で緊急入院」の一報に日本列島は凍りついた。一度の転院後、良好に回復し4月12日には退院。目下、リハビリテーション施設で復活を期している。長嶋ファンで、脳卒中に詳しい目々澤醫院の目々澤肇院長は、「今、患者たちにとって監督の存在は心の支え」という。
「監督の場合、脳梗塞の中でも心原性脳塞栓症と発表されています。心臓で出来た血栓が脳に流れ、脳の血管をふさぐものです。発症3時間以内に治療を開始できれば、閉塞血管の再開通が望める場合がある。それを過ぎた場合は病巣周囲のむくみをとりのぞき、細血管の血流を確保して、周りの組織を保護する治療が行われます。急性期を過ぎたらすぐにリハビリ開始。ケースによるが、3ヶ月ほどで社会復帰できるまで回復することが多い」
また「一般論」としたうえで、「リハビリがうまくいっても、飛行機移動による気圧の変化への対応など、いくつか懸念材料があります。何よりストレス過多による再発症も考えられる。いずれも推測の域です」と言葉を選ぶ。
入院時、会見した長嶋一茂さんは「ストレスも多かったのでは....」と口にした。事実、ストレスは血圧を上げ、血栓を作りやすくする。高血圧や高脂血症、心疾患などの基礎疾患がある人は、必ず循環器系の精密検査を受けること。次の症状は要注意。
脳塞栓の場合、最初の3時間が勝負!。症状を自覚したら速やかに救急車だ。
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