Lectures from Memezawa Medical Clinic

脳卒中がねらっている!

update:2005.04.08

 脳の中の血管が切れる脳出血は、以前は国民死亡のトップの座にありましたが、約20年前にガンにその座を明け渡し、次第に減少しつつあります.それに対し、美食や運動不足などから脳の中の細い血管がつまる脳梗塞がじわじわと増えつつあります。また、ストレスや高血圧を見逃しておられた人たちに、脳の外側の血管や小さな動脈瘤が切れるくも膜下出血が突発することもよく耳にします。

 こうした脳出血・脳梗塞・くも膜下出血など、脳の血管のトラブルによって起こる病気は、一括して「脳卒中」とよばれています。そして、これらは、いずれもいかに症状が軽くても緊急に検査を行い、適切な治療を受けなくてはなりません。

 アメリカの循環器疾患を扱う学会では、次のような状態が起こったらただちに救急車でもよりの脳疾患を扱える病院に運ばなくてはならない、と広く呼びかけています(下図)。

  • 急に左右どちらかの手足の力が入りにくくなった
  • 突然ものが見えなくなった
  • しゃべれない、聞いたことが理解できない
  • 突然理由なしに起こる頭痛におそわれた
  • 原因のわからない激しいめまい、失神

こうした場合、可能であれば脳卒中専門の治療センター(Stroke Care Unit, SCUもしくはStroke Unit, SU)を設けている病院があれば大変に望ましいと思われます。日本医科大学では、付属千葉北総病院に神経内科と脳神経外科が協力して脳卒中診療に当たるSCUを平成12年より運営しています。また、本年5月から付属病院(千駄木)にて神経内科が中心となるSCUを開設いたします。

 日本脳卒中協会では、脳卒中に関する知識を広め、一般市民の脳卒中に関する理解を高めることを目的に、平成14年から毎年5月25日から31日を脳卒中週間と定め、脳卒中に関する啓発活動を行なっています。

●当院の脳卒中に関するレクチャーページをご覧ください●

● 脳卒中の概念 ●

● 脳卒中治療の進歩 ●

● 脳梗塞は救急疾患です! ●

● 脳梗塞における血液凝固異常 ●


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