目々澤醫院 Daily News & Comments

 

バックナンバー

Mar/Apr 2003

←Back Next→

maintained since 2001


2003.04.16(水)

先ほど、イベントがひとつ終わりました。かなりほっとしています。今夜はこれから医師会の委員会です。人生、忙しいウチが花、と思ってがんばります。

2003.04.11(金)

日経ビジネス」4月14日号に、院長が取材された記事が載りました。題して「物忘れにも『警戒レベル』あり」。執筆者はMedWaveの内山郁子さんです。わかりにくい談話をうまくまとめていただき、ありがとうございます。

掲載紙の対象が40〜50代の方々と言うこともあり、主として物忘れ本来の「痴呆」よりももう少し「このぐらいは大丈夫」「このレベルは要検査」ということに重点をおいて表現しています。詳細な内容は本屋さんで立ち読みするかご購入いただくとして、要旨は以下の通りです。



●40歳代を迎えると物忘れを覚えることが多くなるが、その原因には(1)加齢による記憶容量の低下、(2)自分のことばかりか部下などの管理のために記憶が消費される、などの理由がある。

●「約束」を忘れることは痴呆にはつながらない。しかし、「約束をした」ことをすっかり忘れてしまうようになったら一大事。

●アルツハイマー病や脳梗塞による血管性痴呆は早期発見で病状進行を遅らせることも可能になった。また、慢性硬膜下血腫や水頭症、巨大脳動脈瘤などの「治療可能な病気」が原因となる痴呆もあり得る。

●神経内科や精神科で物忘れの検査をうければ大丈夫かどうかの診断が得られる。「物忘れ外来」などの利用もおすすめ。


本日より放映が始まったTBSの「ブラックジャックによろしく」に出てくる永禄大学付属病院のロケ地は、小生が週1回診療に出向いている日本医科大学北総病院です。売店も、回診の時の廊下も、結構出てきていました。病院の外観がロングで映らないのは周りが原野だからです。ところで、肝心のストーリーは原作より若干わかりやすくされていましたが、その分泥臭さが減ってしまったように思います。これからどう限られた出演者でストーリーを組み上げていくのか興味津々です。

2003.03.31(月)

いよいよ明日(4月1日)より、社会保険本人の方々の医療費自己負担分がこれまでの2割から3割へアップされてしまいます。

左の写真は、脳卒中協会が製薬会社4社の協賛を受けて展開している「血圧DOWNでNO!卒中」というキャンペーン広告の画像ですが、サブタイトルでは「ドクターに相談せずに、通院回数を減らしてしまう。そんな高血圧患者さんが増えそうな気配です。」とコメントしています。

老年者の方々の血圧コントロールも重要ですが、特に社会保険の本人にあたる、サラリーマンの方々のような、比較的若い(40〜50代)で発症した高血圧の患者さんの治療は非常に重要です。こうした方々では血圧コントロールが悪いと生命にかかわる危険性の高いクモ膜下出血や重症の心筋梗塞が起こる可能性が高く、治療の中断は非常に危険です。また、治療を受けるのを嫌って放置するのもさらにリスクが高くなります。

従って、医療費の値上げによりこうした中年層の皆さんが「医者ばなれ」されないよう、これからさらなる努力が必要と考えています。


2003.03.26(水)

先週末よりカゼを引き込んでしまっていたことから更新が止まってしまいました。「おなかに来るカゼ」がはやっています。皆さんご注意下さい。

江戸川区内の情報サイト「おえど 江戸川区くちコミ情報サイト 」がオープンし、リンクのお知らせがありました。区内情報では老舗の「えどがわ.com」がありますが、順調にアクセスを延ばしてくれるといいなと思います。

2003.03.18(火)

自己耳管通気デバイス「オトベント」のご紹介をはじめました。滲出性中耳炎の際には、耳管通気により滲出液のたまった内耳への手当が必要ですが、お勤めの方々には頻繁な通院が不可能で、なかなか改善が認められないことが多く、問題となっていました。これは、特別なアダプターにより「鼻で風船をふくらます」ことにより一人で耳管通気が可能になるものです。サンプルを小生自身で試した結果、きちんと通気できることがわかり、患者さんへのご紹介を始めたものです。ただし、副鼻腔炎の合併などがある患者さんには適応できません。

今年の花粉症はおとなしいのでしょうか?とりあえず投薬内容がきまり、お薬がなくなった時に同じ処方を追加していくだけの患者さんが増えています。昨年は、「あれでもダメ、これでもダメ」と言う感じで、投薬が安定するまでに(効果や副作用の具合を見て微調節する)時間がかかった患者さんが多数あったような記憶がありますが、今年はわりとすんなり投薬内容が決まっているようです。どんな組み合わせが?企業秘密ですよー。

2003.03.16(日)

本日は休日診療当番医でした。発熱のためインフルエンザを心配して来院された方々もおられましたが、普通のカゼでした。いわゆる「おなかのカゼ」が多かったようです。脳卒中学会で金曜に休診したため、あおりで本日来ざるを得なかった方々もおられました。ご迷惑をおかけ致しました。今週は、来月からの新しい保険診療体制の説明会やら医師会の財務委員会などでアカデミックでない方面の業務があり、さらにスタッフの方々の給料計算も始めているところです。がんばんなくちゃ。医者も体力勝負です。

2003.03.15(土)

慶応義塾大学福内名誉教授が会長を務めた、第28回日本脳卒中学会総会に出席してきました。スケジュールの関係で、評議員会の日(水)に行われたイブニングセミナーと第2日目(金)午後のセッションだけの参加となりましたが、充実した内容でした。トピックをいくつか。

  • 脳卒中後の自発性低下(もしくは、うつ状態の出現)の問題が真剣に検討されています。かつて、日本にはアニラセタム(商品名ドラガノン、サープル)が、こうした状態に有効でしたが、厚生省の「再審査」をパスできずに販売中止に追い込まれていました。現在ではやはりSSRIなどの薬剤やアセチルコリンがらみの薬剤が治療薬として検討されていくのではないでしょうか。

  • 脳塞栓の超急性期治療のひとつに選択的血管造影を行いつつ血栓溶解剤を流す血栓溶解療法がありますが、それらの手技の未来のデバイスとしてレーザ光を血管内から塞栓そのめがけて照射し(光線そのものでなく瞬間的に生じる気泡:Liquid jetにより)粉砕する技術が検討されています。心筋梗塞では遠隔操作で体外のモーターで回転するデバイス(脳血管に使用するのは無理そうです)がすでに実用化されていますが、将来はこれらのミクロの「キカイ」が血管内を縦横に動き回って血流再開を実現するようになるのかも知れません。

  • 米国でbrain attackを生じた患者さんの救急搬送に際し、ヘルメット型の頭部冷却装置が考案され、テストケースとして試用が始まっているようです。全身的低体温療法が適応の選択でなかなか好結果を挙げられずにいるうちに、こうしたシンプルな治療技術が出てくるのは面白いことです。数年前、このアイデアを口にした時には皆に一笑に附されたのを思い出しました。

全然話題が変わりますが、深夜番組の「debuya」の発明コーナーで出てきた携帯型便座「どこでも便座」は、出先の和式便器に困るヒトにとってとても役立ちそうです。とはいえ、持ち運びに難がありそうですが。

2003.03.05(水

日本医師会のページに、第4回「生命(いのち)を見つめる」フォトコンテストが掲載されていました。心和まされる写真が数多く掲載されていました。

本日はお茶の水の東京都医師会館で開かれた、学校保健の結核検診についての実務的な説明会に参加してきました。前回の江戸川区医師会での理念上の説明と合わせると、ようやく厚生労働省と文部科学省の意図するところがつかめてきました。後日詳報の予定ですが、ご父兄への説明文書などが行政サイドから配布されるとのことです。

2003.03.04(火)

今日もインフルエンザの患者さんが3名。うち1名はご兄弟からの感染、あと二人は特に感染源の特定できないお子さんたちでした。

アレルギー性鼻炎の方も大勢みえました。こと小生に限ってはクラリチンが効いています。点鼻もせずに何とかなっています。しかし、効果と副作用の眠気に関しては症例による差が大きく、患者さんとの相性がありそうです。ただし、クラシックな抗アレルギー剤(アゼプチン・セルテクト・ポララミンなど)を使用していて眠気に悩んでおられる方々には一度試してみる価値がある薬剤だと思います。

2003.03.02(日)

新聞での話題は「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」です。以前、本稿でもご紹介した日本医科大学第4内科(呼吸器内科)のページで、自己診断ができます。一度、お試し下さい。体格がよく、居眠りが多い方は要注意です。ただし、このテストでは小生も「6点以上」で、「危ない」グループとなってしまいました。


←Back Next→

バックナンバーリスト

メインページへ戻る  目々澤醫院ご案内


Copyright (C) Hajime Memezawa, 2003