目々澤醫院 Daily News & Comments

 

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2004.12.22(水)

社会保険新宿健診センターで健康診断を受けてきました。いくつか注文はつきましたが、心配していた上部消化管は大丈夫だったようでなにより。ただ、バリウムを出すための下剤の影響でまだお腹がゴロゴロしています。午前だけで男性だけでも50名近く、たぶん女性を入れると100名近くの受診者をさばいていくのはなかなか大変だろうと思いますが、体格測定・血圧測定・採血・心電図・聴力・視力・胃部レントゲン・胸部聴診などのスケジュールをさらさらとこなしているのに感心しました。ドクターによる結果説明も11時前に受けることが出来ました。ただ、その内容は(こちらが身分を明かさなかったこともあり)紋切り型で、ただ用紙を渡されただけと変わらないように思います。
昨年は東京厚生年金病院の検診センターで同様の健診を受けましたが、検査結果が郵送されてくるのに4-5日を要しましたが、受けている最中の雰囲気はこちらのほうがよかったです。ドクターの診察もこちらは胸部打聴診・眼瞼視診・浮腫チェックのほか簡単な腱反射チェックもありました。ただ、こちらで超音波を受けたときやたらと膵臓の描出に時間をかけられたため、翌日心配になって当院のCTで診てもらってしまった、というエピソードがあります。
さて、来年度はどうしましょうか。個人的にはまた元に戻ろうか、とも考えています。そのためには申し込みを即座にしないといけません。それとも社会保険の方ではなく、江戸川区医師会の「会員ドック」という手もありますね。古巣の佼成病院、というのも考えています。
 どちらの健診にも共通なのは、レントゲンや超音波(これは社会保険新宿健診センターでは含まれません)などの画像診断が受診者に見せられないことです。こういうものはたとえ一瞬でも受診者に見せてくれるところがあるといいのですが。実は、他の医療機関で「異常なし」と言われた、と患者さんに主張されるのが一番「危ない」時があるのです。

2004.12.20(月)

当院は、アテローム血栓性イベントリスクを持つ患者を対象とする国際前向き観察研究「REACH Resistry」に参加しています(日本国内からは500の医療施設が参加)。このため、こうした要因を持つ患者さんたちにご協力・ご同意をいただき、基礎データを担当している15症例分、登録を完了いたしました。
本研究は、あくまでも「前向き観察」を目的としたもので、特に決まった治療などを行うものではないため、患者さんご自身には何の負荷や治療の偏向もかからないものです。とはいえ、こうした研究のためご協力いただけることは大変ありがたいことだと思います。この研究の完成までには登録後12ヶ月後、および 24ヶ月後の報告作業が必要です。世界規模のこの研究がまとまったとき、また血栓症に対する新しい基準などができるのではないかと思われます。

2004.12.14(火)

11月22日に当院で初感染が確認されたA型インフルエンザはその後ぱったりと息を潜めています。江戸川区南部の葛西で始まり、江戸川区北部の当院周辺では、中小岩小学校では感染児童が多かったにもかかわらず、隣の学区の上小岩小学校へは飛び火しなかったようです。また、江戸川区の北隣の葛飾区でもあまり流行したという話を聞きません。流行が地域限定だったのでしょうか。あるいは、12月初旬の天候のせいで感染が(一時的にせよ)収束したとでもいうのでしょうか。
かわりに、今週のカゼひきの主役はウイルス性胃腸炎で、「吐いて」「下痢して」というタチの悪いカゼです。熱が出る場合と出ない場合の両方があり得ます。また、吐物などで感染しやすいことも要注意です。このウイルス性胃腸炎には、(当たり前ですが)抗生物質は効きません。吐き気止めや下痢止めに多少の消炎剤を併用して安静を保つしか治療法がありません。
ちなみに、痰を伴うセキや黄色い鼻汁などが混ざる場合は抗生物質の適応となります。こうしたカゼも結構多く、長引きます。実は、院長もこの痰混じりのセキを数日患ってしまいました。結構、マクロライド系の抗生物質が効きますね。

2004.12.11(土)

今日は第二土曜日で定例休診日です。ところが、自動受付システムで休診設定が入っておらず、何人もの受付が処理されてしまいました。ご迷惑をおかけ致しました。平に、お詫び申し上げます。

2004.12.08(日)

用があって日本医科大学付属病院(千駄木)まで出かけてきました。驚いたのはドクターたちの首からぶらさがったケータイ。院内のポスターを見ると、これは携帯電話やPHSとは異なり、普通のワイヤレス電話機のような内線通話専用の子機だとのこと。いままで、千駄木のドクターに連絡するには医局の秘書さんに言づてを頼むか、無理矢理外来時間中に外来まで電話するしか方法がなかったのにこれで結構便利になりそうです。そう、千駄木は日本医大付属3病院のなかで院内ポケベルがない唯一の病院だったのです。これは大進歩!

2004.11.26(金)

昨日、30,000アクセスを越えていました。これからも頑張ります。...とはいえ、今後のあり方として、Blogと役割分担をハッキリさせた方がよいかとも考えているところです。

2004.11.24(水)

こちらでお知らせいたしましたとおり、22日(月)に当院で今シーズン第1例目のインフルエンザ患者さんがでました。

ところでこれまで3シーズン前からの当院でのインフルエンザ初検出日を調べてみると、2003-4年シーズン:12月22日、2002-3年シーズン:12月24日、2001-2年シーズン:1月25日となっており、今年の初検出がいかに早かったかがわかります。

きょうまでだらだらと1年分を1ページに書き続けてしまいましたが、ようやくバックナンバーページに分割しました。こうした手間暇を考えると自動的に処理されるBlogはやはりありがたいですね。

2004.11.21(日)

インフルエンザにかかわる情報をアップデートしました。2年ぶりのMemezawa Med Pressとなります。

新高輪プリンスホテルで開かれた薬剤治験の中間報告会に出てきました。詳細はこちらに。

2004.11.18(木)

数ヶ月前から、当院でCTを撮影された患者さんたちに、結果ご説明の印刷物を差し上げるように致しました。始めた当初は「いくつかのパターンをあらかじめつくっておいてその都度どれか近そうなのにはめ込めばよかろう」と考えていたのですが、実際動き出してみると、症例それぞれで細かい違いがあり、なかなかキットフォームで充分とは言えません(だから電子カルテなんてもっと実行不可能なんだ!)。そのため、あまりたて込んでいない時分は患者さんへの説明が終わったあと数分で書きまくって当日中にお渡しできていたのですが、昨今の混み具合ではとても無理。結局、夜なべ仕事でその日のうちにレポートを書き、印刷してその患者さんが次回来られたときにお渡しできるようにしています。

おおもとの画像はCTのDICOM画像を直接診察室のビューワで見られるようにしたソフトから取り出していますが、時分で画像の条件をいじりながら患者さんに説明することができる、また以前の画像をワンタッチで取り出して比較が出来るといった便利さと引き替えに、結局手間暇が余計にかかる仕事を作り出してしまう自分の性格がのろわしいです。

結果説明は放射線のドクターが書いてくる難しい用語入りのものと同じにならないよう、自分で患者さんに説明するときに使っている比較的平易な単語を使うようにしていますが、易しく書くのもなかなか技術が必要です。

2004.11.12(金)

本日昼過ぎ、匿名のお電話があり、当院HPのさるページの画像をクリックすると「エッチなページに飛んでいく」とのことでした。確認すると、そのページのタイムスタンプは以前のままなのにもかかわらず、確かにリンク先が思いもよらぬページに変更されていました。早速訂正しておきましたが、このことで、ご不快になられた方々にはお詫び申し上げます。また、ご報告に感謝いたします。

2004.11.11(木)

連日非常に忙しく、更新が途切れてしまいました。お詫びいたします。

今夜のNHK「ニュース10」で、インフルエンザの流行が一部の地域で始まったとの報道がありました。江戸川区医師会の報告でも、確かに2〜3週前より葛西地区で感染者数が多くなっています。当院でも39℃を超す熱発と関節痛・消化器症状をともなう患者さんたちにはインフルエンザ検査を実施していますが、これまでのところ陽性者はでていません。とはいってもこうしたマスコミ報道を受けてか予防接種希望者は毎日大勢来院されます。ワクチンの入荷は順調ですが、なるべく早めの接種をお勧めいたします。

予約電話の利用度が上がってきています。待合室で余計な時間を過ごさないようにするにはちょっとした「コツ」が要ります。まず、1回目の電話で順番をとったら、「いま××番を診療中です」というのを聞き逃さないでください。もし順番と診療中の番号が近いようでしたらスグにご来院ください。順番と診療番号が離れていたらしばらくしてからもう一度おかけいただき、診療番号のすすみ具合を確認してから来院するタイミングを決めてください。神経内科の患者さんを診るチェアタイムは一人20分を越えることもあり、普通の銀行や区役所の順番と同じようにサラサラ流れるわけにはいきません。待合室での待ち時間を減らし、院内感染防止にどうぞご協力ください。

2004.10.27(水)

久しぶりによいお天気でした。税理士さんの往査をすませ、ひとしきりblogのアクセスカウンターに取り組んでいました。出来合いのものを貼り付けただけのため、あまり格好良くできませんでしたが、まあ、ご勘弁。

2004.10.21(木)

江戸川区の熟年健診の締め切りが迫ってきました。なるべく多くの、ふだん医療機関にかかりつけていない方々が受診できるとよいなと思います。今夜も、先週実施した分の結果整理とアドバイス記入のためついさっきまで診療室の机にへばりついていました。

こうした細かい書類の記入にはもう老眼鏡が欠かせなくなってしまいました。ちなみに、日本医科大学千葉北総病院の23番外来ブースの診療机の引き出しにも小生の老眼鏡が常置されています。こうしたモノはどうしても「行く場所には皆置いてある」ようにしないと、どんどんなくしたり、また必要なのに持っていかなかったりでダメです。うん、これは「危ない物忘れ」の始まりかも。でも、「自分の作業場所すべてにMacを」置こうとする(23番外来をのぞいてはとりあえず実現してしまった)人間ですからまあ、仕方ないかも。

2004.10.16(土)

東京医大医師会主催の産業医研修会に参加してきました。今週3回目の新宿です。新世代糖尿病薬とこれまでのSU剤・BG剤などとの位置付けに疑問があったため、5つの演題のなかの第3題目の「職場における糖尿病管理の注意点」(東京医大第3内科:小田原教授)に興味がありました。インスリン抵抗性を改善するチアゾリン誘導体(現在の市販薬は「アクトス」のみ)には効果を示す群(responder)と効果が出ない群がある(non-responder)があるという点、また歴史がありながらもあまり使用されていなかったBG剤(「メルビン」など;現在市販されているBG剤は水溶性で腎排泄になったため乳酸アシドーシスが生じにくくなっている)の有用性の再認知など、いろいろ勉強になりました。BG剤の効果について不効例があることを質問したところ、「それはresponderとnon-responderというわけではなく、容量依存性に効果を出すため使用量が少なかったのではないか」というコメントもいただけました。その他の演題は?....こちらをご覧ください。

夜、診療室に戻って給料計算を始めました。また、いつもの当日分のカルテ整理だけでなく、CTを受けられた患者さんたちへの「ご説明用紙」(夏前より検査直後に作成してお渡しするようになっていました)があまりの患者数のためその場で作成できなくなり、夜なべ仕事に移行しているため自宅に戻れたのは11時過ぎでした。

2004.10.15(金)

大塚製薬が主催する「Tokyo Ischemic Stroke Workshop」に出席してきました。今回は第6回で、当番世話人は日本大学脳神経外科の片山容一教授でした。回を重ねるごとに参加者が増え、今回は206名もの神経内科・脳神経外科のドクターが集まり、大変アクティブな会となりました。かつては脳梗塞(=ischemic stroke)といえば東京の脳外科は相手にしておらず、内科医も患者さんに点滴して寝かせておくだけだった時代があったことを考えれば大変な進歩です。今回のメインテーマは「急性期頸動脈病変」であり、神経内科(このうちには荏原病院の長尾毅彦先生も混じっています)・脳神経外科(こちらには北総病院まで手術に出むいてくださることもある旭川赤十字病院の上川先生も)双方からのプラクティカルなディスカッションがありましたが、その中でも香川労災病院の藤本先生の「急性期でも条件がそろえば総頚動脈内膜剥離術(CEA)を行う(手術が終わると再開通された領域はhigh flowとなる)」という方針に対し、上山先生の「詰まってしまったものは急性期には総頚動脈はいじらない、ただちに開頭してバイパス手術を行い、必要があれば脳底部血管内の血栓除去のみにとどめる(結果的にlow flowに留めている)」という方針の違いにはどちらも「哲学」が感じられました。さらに、特別講演の富山医科薬科大学の遠藤教授の一席もたいへんためになりました。われわれ神経内科としては総頚動脈に問題が見つかった場合にいかに脳神経外科にバトンを渡すかが非常に重要性を持たされているように思いました。

昨日の集まりも同じ新宿の京王プラザだっただけに、2日連続の東京横断はさすがにこたえましたが「いっただけのことがあった」会でした。実は、明日もまた昼過ぎから新宿なのです。....何てスケジュールだ!

2004.10.12(月)

さすが連休後の1日、また明日も定休の水曜日とあって、今日は数多くの患者さんたちが来院されました。電話予約制も導入されているため、せっかく来院していても後から入ってきた人に先を越された思いをした方々も多かったかも知れません。また、電話でせっかく順番をとってもお呼びしてもおられない方がいたり、新しいシステムは根付くまで時間がかかりそうです。

今日多かったのは(1)鼻をぶんぶんに腫らしたカゼひきと、(2)おなかの症状と発熱を伴うカゼひきの二つのタイプです。どちらもこの天候不順と、無理な運動会などの行事によるものだと思います。無理は禁物、どうぞお大事に。

2004.10.10(日)

台風とはなんの関わりもありませんが、この連休は自宅でごろごろしています。なかなか「台風一過の青空」とはいきませんでした。

本日は、「神経疾患のページ」に、先日江戸川パーキンソン病友の会の荒木賢三さんからご連絡をいただいた「明るく生きるパーキンソン病患者のホームページ」へのリンクを加えておきました。今後は当院へご通院中のパーキンソン病の方々へもこうした「友の会」についてお知らせしようと考えています。

2004.10.03(日)

ようやく涼しくなったと思ったら今日は冷たい雨。

今日は江戸川区医師会の神経難病相談会があり、見学してきました。やはり天気が悪いと体のご不自由な方には出かけてこられるのも無理があるのでしょうか、予定された人数のうち、5人ほどおいでになられない方々がありました。国立精神神経センターの西宮先生、東京臨海病院の山中先生、順天堂大学脳神経内科の本井先生・町野先生がご相談にみえた患者さんたちを診察し、必要な方には適切な病院あて紹介状を書き、またご病状が神経難病でない場合にはよく状態をご説明しておられました。相談会のあとのカンファランスでも熱心なディスカッションが行われました。

10月1日からは、「乳がん月間」です。ピンクリボンフェスティバルも開かれています。また、昨日2日(土)は当院からの乳腺疾患の患者さんたちをお願いしている、東京大学附属病院乳線内分泌外科の斎藤光恵先生をかこむ患者さんの会「ひろば(仮称)」にも参加してきました。とても素敵な集まりでした。


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